サヨナライツカ
久しぶりに感動した本に出会った気がする。
多分「眠れぬ真珠」(石田衣良)以来かな。
友人に勧められて読みはじめた。
単行本の発行は2002年かな...だいぶ経ってる。
でも、自分にとっては「今」だったのだからしょうがない。
▲作品に出てくるマンダリンオリエンタルホテルバンコク「サマーセット・モーム・スゥイート」
たった4ヶ月の蜜月でも一生忘れられない恋がある。
後半は涙で霞んで文字が見えなくて何度も中断したよ(´;ω;`)
最後の方の手紙の場面は特に。
サヨナライツカ
いつも人はサヨナラを用意して生きなければならない
孤独はもっとも裏切ることのない友人の一人だと思うほうがよい
愛に怯える前に、傘を買っておく必要がある
どんなに愛されても幸福を信じてはならない
どんなに愛しても決して愛しすぎてはならない
愛なんか季節のようなもの
ただ巡って人生を彩りあきさせないだけのもの
愛なんて口にした瞬間、消えてしまう氷のカケラサヨナライツカ
永遠の幸福なんてないように
永遠の不幸もない
いつかサヨナラがやってきて、いつかコンニチワがやってくる
人間は死ぬとき、愛されたことを思い出すヒトと
愛したことを思い出すヒトにわかれる私はきっと愛したことを思い出す
年老いたこの姿をお互い見られたはくないと恥じらう気持ちより、会えた、という思いの方が勝り…
再会の時のこの心理描写が印象に残る。
悩んでもいいけど、迷ってはいけない
この言葉も。
読み終わってから映画も観てみた
映画は二部に分かれてるけどネットでも観れた。
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感想
映画は期待した感じではなかったな。
やっぱり二時間でこの作品を伝えきるには少なすぎる。
沓子との蜜月の4ヶ月もどれだけ愛し合ったのかも足りない感じだし、
25年後の二人もいくらメイキャップをしても無理がある。
やぱり原作には遠く及ばないなぁ。。。
主演の中山 美穂は作者の辻 仁成の奥さんだからね...
辻さんの沓子への想いを考えながら重ね合わせて読むとまた、思い入れが強くなった。